歯科コラム

予防の時代へ。

おはようございます。世田谷通りデンタルオフィス松陰神社前の壱岐です。今日は朝の出勤途中の電車の広告で気になる本を見つけたのでご紹介致します。


まだ内容は詳しくは読んでませんが、この本の第4章には歯周病についても書いてあります。私もなるべく予防をして治療なくして行こうと考えていますが医療の世界も徐々にこちらの方にシフトしていっている、そして日本はそれがとても遅れているというような事が書いてあります。

これは実際正しくてなんとか皆さんが当たり前に予防に行く、行きたくなるようなシステムを日々考えております。

歯の予防をする事のメリットはとても多いです。

1、実際に削らなくて良いので体の負担が少ない。

2、結局治療をするより来院回数が少なくて済む

3、一生でかかる治療費が少なくて済む

4、常に健康な状態を保てる

実際、医療にかかる費用を『予防をしている人』と『予防をしていない人』で比べた場合全て保険を使って治療を行った場合はほぼ同じくらいかかると言われていますが、同じなのは金額だけで、健康状態は全く違います。予防せずに来た人は総入れ歯かも知れません。予防を頑張ってきた人は全て自分の歯で食べれるのです。これは結局『健康寿命』にも大きく関わってきます。自分の歯でしっかりと噛めるという事は痴呆をリスクを下げたり、消化機能を上げたりするとも言われています。

成人の歯の本数は親知らずを除いて28本あります。国では予防をしっかりとして80才で20本の歯を残そうという『8020運動』というのを掲げていますが、当院ではさらに『8024』『8028』を目指して行きたいと思っております。

予防の実現には一人一人の意識がとても大切です。是非一度考えてみて下さい!!!

神経を取らない治療!

こんにちは。世田谷通りデンタルオフィス松陰神社前の壱岐です!

以前のブログにていかに歯の神経を守るのが大事かというお話をさせて頂きました。ここでは深い虫歯に対する新しい治療方法についてお話致します。

上の絵は虫歯の進行度と、治療法について分かりやすく説明したものです。ここで注目して欲しいのはC3というところです!説明を読んでみると

『歯の神経まで達した虫歯』で、痛みがでたり、深刻な事態であり、急いで治療する必要があると書いてあります。

そして治療法は『虫歯と神経を除去したのち』根っこの治療を行うと書いてあります。

従来の治療の場合はまさにこの通りで、現在でもほぼすべてのドクターが行っている治療法です。

しかし、上記にもあるように神経を取らなくてはいけません。前のブログにも載せた通り歯の神経を取ってしまうと歯の寿命は一気に短くなってしまいます。

ここで必要になって来るのが今回のテーマである『神経を守る治療(パルプキャッピング)』です。

この治療は上の絵にあったような深い虫歯があった場合に虫歯と、細菌に侵された神経のみを除去し、歯の中に残った神経を保護して機能を守る治療法です。

パルプキャッピングの手順

1、歯に唾液などの感染物が入らない環境を作る   

2、完全に虫歯と感染物を取り切る

3、カルシウムのお薬でその部位を封鎖する

4、さらに周りから汚れが入らないように完全に封鎖する

⇨2ヶ月〜3ヶ月様子をみる。

5、神経と薬の間に新しい歯の組織が再生されたのを確認する

6、最終的な被せ物、詰め物を入れていく

これで歯の神経は取らずに守られます。少し治療時間は長く感じるかも知れませんが歯の神経は一回取ってしまったら2度と戻ってこない組織なので、自分の歯で一生噛みたいとお考えの方には有効な治療法ではないかと思います。

論文のデータでは成功率はだいたい80パーセントくらいと言われています。ただ、もしうまく保存出来なかったとしても通常の根っ子の治療に以降するだけですので受け入れやすいのではないでしょうか?

アメリカではこのパルプキャッピングのみを専門とするドクターもいるくらい高い技術を必要とする治療法ですのであまり日本ではまだ行っている歯科医が少ないのが現状かと思います。

歯の神経を守り、一生自分の歯で噛みたいとお考えの方は是非一度ご相談下さい。

歯の神経はなるべく取らない方が良い!!!


歯の神経のお話をするにはまず、歯の構造についてお話しなければなりません。上の絵のように歯は骨から血管、神経、リンパなどが束になって入ってきています。よく深い虫歯があって、または歯をぶつけてしまって歯の神経を取るというような治療法を耳にするのではないかと思いますが、この『歯の神経をとる』というのはつまり歯の根っこの先でこの神経などの入った束を切断して歯の中に入っている神経、血管など全て取り除いてしまおうという治療です。これによって痛みのあった歯は改善するというごくごく一般的な方法です。

しかし、ここに問題があります。
神経を取ってしまった歯というのは骨からの血液の循環がなくなってしまい、栄養を吸い上げられない状態になってしまうのです。分かりやすく言うと『枯れ木』のような状態です。神経を取ってしまった歯は日を増すごとに弱くなっていき、さらに色も茶色く変色してきてしまいます。こうなると歯としての機能は衰弱していきます。

神経を取ってしまった歯に起こりやすいこと!!

・歯の色が茶色く変色してくる

・突然歯が真っ二つに割れる

・根っこの先に膿の袋が溜まる

・噛む位置が安定しなくなる

・抜歯のリスクが急増する

このように歯にとって神経を取るということは本当に大きなリスクなのです。

状態によってはどうしてもこのような治療を行わなければいけない時もありますが、いかにその状態にさせないか、なったとしても精度の高い治療を行っていく事が重要です。

当院ではこの深い虫歯に対していくつかの取り組みをしています!!

1、高度予防⇨しっかりと歯の管理をおこない、虫歯にさせない!!!

2、神経を取らない治療法(パルプキャッピング)⇨従来の治療では神経を取らなくてはいけなかった歯を保存します!!!

3、精密歯科診療⇨やり直しがなく、長く持つ治療を行います!!!

歯の痛みでお悩みの方はもしかしたら、深い虫歯があるかも知れません。一度是非ご相談下さい!!

神経を取らない治療の詳細については今後またブログにて更新させて頂きます!わ

インプラント治療の落とし穴!!

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現在の日本では歯科医師ならば誰でもインプラント治療を行うことができます。しかし、これが多くの問題を引き起こしています。
・経験の少ない歯科医師による手術
・物性の悪い安価なインプラントの使用
・稚拙な治療計画の上での手術
これらの問題によりインプラント治療全体の成功率の低下、長期的に安定しないインプラントの増加などが起きてきてしまいます。
インプラントは使い方を間違えてしまうと、どうしても後で後悔する結果になってしまいます。インプラント治療を行う際は、料金、時間だけではなく、メリット・デメリットの説明をよく聴き、治療全体の流れと、治療計画をよく知り、ご自身が本当に納得した形で治療を進めて行くことが大事です。
何か不安なことがあれば別の先生に聞いてみることも一つの手だと思います。
何十年も使っていく『歯』の治療なので、自分が本当にやりたい!と思って治療をしていくことが重要です!

インプラント歯周炎に関する新しい発表!!

 
東京医科歯科大学の和泉先生たちのチームが、『インプラント周囲炎を引き起こす細菌叢は天然歯の歯周炎と細菌種や細菌の比率、活動性の高い細菌種が異なるー。』という研究結果を出しました。

どういうことかというと
今まではインプラントの周りに起きる炎症もご自身のはの周りに起きる炎症と同じ方法で治療すれば良いと考えられていましたが、実際うまくいかないケースが見られていました。しかしその原因がはっきりわかっていませんでした。この発表によって同じ治療法をしても良く効かない理由の一つがわかったことになり、今問題視されている『インプラント周囲炎』の治療法が見直されることとなると考えられます。

勉強のため富山へ!

こんにちは。

世田谷通りデンタルオフィス松陰神社前の壱岐です。

先日、お休みを利用して日帰りで富山県の高岡というところにあるクリニック『BS歯科富山インプラントオフィス』にて勉強をしてきました。

このクリニックは日本でも数人しかいない米国補綴専門医の先生が開いていて、噛み合わせ、入れ歯、インプラントなど、噛めなくなってしまった患者さんたちが多く集まる医院です。このクリニックの院長である白先生は日本で2人しかいないニューヨーク大学卒業の米国補綴専門医です。

私もここで最先端の治療と、基礎の再考察とを同時に学ばせて頂いています。

この日は偶然南カルフォルニア大学、米国歯内療法専門医の松浦先生もいらしていて最高レベルの根っこの治療も見学させて頂きました。

科学的根拠がしっかりしていて、長持ちする最高の治療計画を立案するために、このような先生方と一緒に同じケースについて相談しています。

やり直しが少なく、確実な治療がご希望な方は是非ご相談ください。

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左から:白先生、私、鶴田先生、松浦先生

 

噛み合わせの治療の流れ

アクアライザー

アクアライザーは問題の原因が噛み合わせにあるかどうかを簡易的にチェックするためのマウスピースです。

噛み合わせ治療の流れ

1、検査結果をもとに異常な噛み合わせの原因となっている詰め物、被せ物などを調整する

2、ソフトスプリントと言うやわらかいマウスピースを装着する
(このマウスピースは検査結果をもとに個人用にカスタムしているものですので通常の歯科医院で作製するマウスピースとは異なります)
これによって顎を理想に近い場所に近づけていきます

3、顎が安定する場所をさがす
(症状が重度の場合は時間がかかる場合もあります。その場合ハードスプリント(硬いマウスピース)を使用していただく場合もあります。)

4、安定した場所に歯を作っていく
① 噛み合わせの調整のみ
② ①+詰め物、被せ物のやり直し、噛み合わせを作り直す
③ 矯正治療

噛み合わせの検査

パナデント

噛み合わせの検査について

1、問診
噛み合わせのどこに問題を感じているか、過去にどのような治療をしてきたか、今後どのような状態にしていきたいかなどをお聞きします。
噛み合わせ診断用の問診票はこちら⇨ リンク貼る

2、レントゲン撮影
現時点で歯や歯を支える骨、顎関節にどのような症状が出ているかをチェックしていきます。
場合によってはCTにて顎関節の状態を確認する場合もあります。

3、顎の運動検査
顎がどのように動き、どれくらい開くか、空いた時に音がしないか、などをチェックしていきます。

4、筋肉の検査
頭から首にかけてのあごの運動に関係する筋肉を押して痛みがないかをチェックしていきます。

5、歯の検査
直接お口の中を見て、異常な状態になっている歯はないか、それぞれの歯がしっかりと機能しているかなどをチェックします。

6、模型による噛み合わせの検査
上下の歯型の模型、頭蓋骨に対する上顎の位置、筋肉がリラックスするあごの位置といつも噛んでいるあごの位置とのズレを特殊な機械を用いて診断していきます。

こんな方にオススメ!!噛み合わせ治療!

ヨガ

こんな方にオススメ!噛み合わせの治療

□ 同じところを何度も治療している
□ 歯ぎしり・食いしばりがある
□ 矯正治療をしていた
□ 肩こり・頭痛がある
□ めまいがする。メニエールと診断されたことがある
□ 運動能力を高めたい
□ 体・顔のバランスを整えたい
□ ヨガをしている

こんな症状の方は要注意!!噛み合わせチェックリスト

噛み合わせチェックリスト

□ 歯がしみる
□ どこで噛んでいいかわからない
□ しっかり噛めてない気がする
□ 顎が疲れやすい
□ 顔の左右差がある
□ 歯ぎしり・食いしばりがある
□ 歯科治療の後から噛み合わせが変わった気がする
□ 過去に矯正治療をしていた
□ いつも同じ歯、同じ側ばかり治療している
□ 顎から音がする、開けると痛い、口が開けづらいなど顎の症状がある
□ 肩こりがある
□ 頭痛がする
□ めまいがする

これらの症状がある方は噛み合わせに異常があるかもしれません。一度ご相談ください。