スポーツドリンクとむし歯

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こんにちは。

歯科衛生士の華山です。

夏になるとグッと増えるのが、冷たくて甘いものの摂取。特に熱中対策に必要な水分、電解質、糖分の摂取は大切ですよね。

スポーツドリンクは代表的な飲料水だと思います。

でも、虫歯の心配も付き物。虫歯になりやすい人は飲んではダメなの?と思うかもしれません。

むし歯のメカニズムは、口腔内の「pH値」「脱灰」「再石灰化」という作用が関係しています。

歯の構造は外側に「エナメル質」、内側に「象牙質」、根っこの方は外側に「セメント質」という薄い層の内側に「象牙質」、象牙質のさらに内側には「歯髄」(神経や血管)があります。

歯の表面「エナメル質」は、身体の中でもっとも硬く、約97%がハイドロキシアパタイトというリン酸カルシウムの一種で出来ています。しかし、酸にはとても弱く、酸にさらされるとリン酸イオンやカルシウムイオンが溶け出してしまいます。これを「脱灰(だっかい)」と言います。

唾液は酸性に傾いた口腔内を中性にする働き(緩衝作用)があり、さらに唾液中に含まれるミネラルが脱灰した歯面にリン酸イオンやカルシウムイオンを補給し、新たなハイドロキシアパタイトを作ります。これを「再石灰化」といいます。

再石灰化が追いつかなくて脱灰が進んでしまうとむし歯になってしまう、ということになります。

さて。歯が溶けるのはどのくらいのpH値なのでしょうか。

エナメル質:pH5.5以下

象牙質:6.06.2

ではスポーツドリンクのpHは?約pH3.5です。他の食べ物や飲み物も美味しいものはほぼ酸性です。

皆さんが気になるむし歯菌も食物や飲料に含まれるの糖類から酸を産生します。

でも食べないわけにはいきません。

ではどうするか?

答えは規則正しい食生活と食後のブラッシングです。

しかし、スポーツドリンクはそうもいかないこともあると思います。そういうときは、スポーツドリンクを飲んだ後に水を飲んだり、口をゆすいだりするといいと思います。

当医院では唾液検査を行い、ご自分の唾液の量、緩衝能、むし歯菌の量を調べることができます。

口は身体の入り口です。

自分の口腔内を知って、身体のメインテナンスをしませんか?

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