銀歯について

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

こんにちは!歯科医師の折原です。

今回は保険で使われるいわゆる銀歯のお話をします。

銀歯のデメリットは以下の5つです。

・銀歯の下が虫歯になりやすい
銀歯は金属であるため、噛む力によって徐々に変形をし、装着してから時間がたつと銀歯と歯の間に隙間が生じてしまい歯垢が溜まりやすくなりますし、そもそも銀歯自体がプラーク(歯垢)が付きやすいのです。また、見た目にも虫歯がわかりにくいので、進行して重症化しやすくなってしまいます。
神経をとってある歯に銀歯をすると痛みがないため気づかないうちにどんどん進行してしまいます。
なお、1度治療した歯がまた虫歯になってしまうことを2次カリエスと言います。銀歯は歯垢ケアが難しく、もう1度虫歯になってしまう可能性が高いです。そのため必ずいつかやり替えを必要としています。

・見た目が目立つ

銀色なので他の歯の色と違うのがすぐに分かり、治療痕がコンプレックスになってしまうこともあります。特に下の歯でも上の歯でも銀歯があったりすると笑った時に見えてしまうこともあり、銀歯で治療を行う際は、避けられない部分です。

・メタルタトゥーが出てしまうことがある
 メタルタトゥーとは、金属が錆びて溶け出し、歯ぐきに沈着してしまうことです。
お口の中は常に食べ物が入る環境にあり酸性になったりアルカリ性になったり過酷な環境下にあります。そのため銀歯は年数を追うごとにサビ、少しずつ金属が溶け出して歯ぐきの色が変わってしまうことがあります。こうなってしまうと、表面の歯茎をピーリングで剥がすほか色を戻す方法はありません

・金属アレルギーになってしまうことがある

金銀パラジウム合金で作られた銀歯を入れた場合、アレルギー症状が起きる可能性があります。
銀歯の金属イオンが溶け出すと、唾液と一緒に飲んでしまいます。結果、体内に蓄積されていくとアレルギー化する可能性があります。
今まで症状が無くても、突然金属アレルギーを発症し、皮膚炎などの症状が出てしまうことも。

・劣化しやすい
銀歯は3〜5年で劣化してしまいます。セメント自体もそうですが銀歯は凹凸ではまっているだけですので強い力をかけるとはずれてしまうこともあるのです。

メリット

・銀歯を使った治療は保険適用が可能です。
銀歯以外の素材を使うと保険適用外になってしまうのでただコストをかけたくない方にはむしろこれしかありません。
銀歯に使われる金銀パラジウム合金は丈夫な素材ではあるので、割れたり欠けたりする可能性が低いです。

以上が銀歯の細かなデメリットメリットになります。
当院は保険外にはなりますが、銀歯を使わず長期安定性、生体親和性、接着力が何よりも優れたセラミックス系の材料での治療も提案しているので詳しくもっと聞いてみたいです、興味ある方はぜひお声掛けください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。