2022年 7月 の投稿一覧

歯周病は1人では治せない病気です。

はじめまして!

今年度から当院で勤務することになりました、歯科医師の吾妻です!

みなさん歯周病という言葉は一度は耳にしてことはあるのではないでしょうか?

歯周病は30歳以上の成人の約80%がかかっていると言われています。

では、この歯周病を防ぐためにどのようにしてかなければならないのでしょうか?

歯周病はお口の中の細菌(プラーク)と体の中にいる白血球が戦って、細菌が勝った時に骨が破壊され進行していきます。

ということは、歯周病にならないためには白血球を強くするか細菌を弱くするかになってきます。

まず白血球を強くするために『禁煙』が大事です。タバコを吸っていると細菌に対抗する白血球の数が激減します。

次に細菌を弱くする方法は、徹底的なプラークコントロール、つまりしっかり歯ブラシをすることが大事です!

また細菌は、『歯石』という細菌にとっての家に隠れると歯ブラシをしてもなかなか減りません。

この歯石(家)は歯ブラシで落とすことができず、歯科医院に行かないとなかなか壊すことができません。

歯周病は患者さん50%、歯科医院が50%治すと言われています。

患者さんだけが頑張って治すこともできませんし、僕たち歯科医院だけが頑張っても治せない病気です。患者さんと歯科医院が二人三脚で治していくことが大事です。

少しでも自分が歯周病ではないのか気になる方や、歯周病と診断されて治したいという方は一度ご相談してみてください!

あなたの歯ができるまで

みなさんが型取りして入れる歯はどう作られるかご存知ですか??

今日は型取りした後、どのような過程でみなさんのお口の中に入るのか、を追っていきたいと思います。

まず、シリコンで型取りしたものはそのまま技工所に翌日送られます。

技工所に到着したものは一度石膏模型におこされます。

その後模型はスキャン(パソコン上に取り入れる)で3D化されます。

パソコン上で補綴物の設計が行われます。

設計された補綴物が機械によって削り出され、成形されます。

成形されたブロック体がまた別の機械で焼結(素焼き)されます。

手作業で色付けされます。

こんなにたくさんの歯の色から患者さんごとに合う色を絶妙に細かく筆で色付けされるんですよ!!

焼結

また色を重ねて細かく色調を調整します。

焼結

隣の歯との接触、噛み合わせを調整

医院に到着、お口の中へ

このような行程を経てみなさんのお口の中へ入ります。

今回、技工所さんへ見学に行きましたがどれもとても細かい作業で特に色付け作業は何度も色を重ねたり、細かい模様や陰影など本当に素晴らしい職人技を拝見しました。

自身の歯はもちろんですがこのような歯も大切にメンテナンスしていきましょう。

噛みしめ(TCH)

こんにちは。 歯科医師の折原です。

今回は噛みしめについてお話します。

噛みしめと聞いてみなさんふと思い当たる節がある方が多いのではないでしょうか。

噛みしめ、食いしばりを過剰にしてしまうことによって知覚過敏、歯の破折、顎関節症がおこります。

冷たいものや熱いものを食べるとき歯が染みる、また噛み締めると変な感じがすることを主訴に来院される患者様がいらっしゃいます。歯茎が下がっていて、歯の根が露出していてその部分が染みていれば、これは知覚過敏症です。歯の一部が楔状に磨り減ったようになくなっています。以前はこのような症状は歯ブラシのかけすぎ(特にスクラビング法などの横磨き)によって起こるとされていました。しかし近年知覚過敏の最も大きな原因は 歯を常に接触させている癖であることがわかってきました。これが進むと歯の亀裂や破折そして顎関節痛が起こります。

噛み締め、食いしばりというと思いっきり歯を食いしばるように思いますが、軽く歯を接触させているだけで歯には相当力が加わっています。これをTCHといいます。TCH(Tooth Contact Habit =上下の歯を接触させている癖)


日常においてストレスが増え精神が緊張したとき、人は歯を上下の歯を接触させます。これは96%以上の人がやっていることで、ごく普通のことです。しかしその時間が長かったり、歯を接触させる力が強いと色々な障害が出てきます。つまり過剰なことが良くないのです。

自分のお口の中を見てみるとこのようなものが見えませんか?

1.口腔内の頬に歯のならびに沿った白い線がある
2.舌が下顎の歯の形に沿って波をうつように変形している

3.  下の前歯の裏側の骨を触るとボコっと出ている

4.体をまっすぐにしてもらい、目を閉じていただきます。そのとき上下の歯が接触していますか?

ほとんどのケースで患者様にTCHの自覚はありません。上記のようなはっきりした症状があるにもかかわらず「私は絶対にそんなことはやっていない」といわれることもあります。無意識でやっていることを止めるのは非常に困難なことです。

まず患者様に噛み締めを気付いていただきます。そしてそれを1日10分でも良いので止めるように努力してもらいます。気付くようになったら徐々にその時間を長くしてもらいます
普段かかせないスマホも脳を興奮させてしまい、寝てる間に歯ぎしりなどを誘発する原因に大きくなります。そのため寝る30分まえはスマホを見るのをやめ部屋を薄暗くしリラックスした状態で睡眠に入ることが良いです。噛みしめないぞ!と自己暗示によって治すようにすることも一つです。

ナイトガードも一つの手段です。ただ睡眠中にマウスガードをいれても歯ぎしりや食いしばりはなおりません。ただ歯の保護にはなります。昼間はあくまで自分で気づいて防ぐこと、夜はナイトガードなどで歯を守ってあげることが良いです。最近ではボトックス注射も一つ手段として活用されています。

噛みしめは歯が痛いから治療したら治るという単純なものではなく、これらの方法もどれも根本的な解決にはいたりません。環境や仕事色々な原因があるためそれらのストレスと上手く向き合い生活していくことが必要なのです

 

スポーツドリンクで虫歯に!?

こんにちは!歯科衛生士の西垣です。

梅雨が明けて、だんだん暑くなってきましたね。

夏になると、口にする機会が増えるのがスポーツドリンク!!

もちろん熱中症対策のためにも水分補給は欠かせないものですが、スポーツドリンクには大きな落とし穴があるのはご存知ですか?

実は、「虫歯になりやすい飲み物」なのです。

手軽に水分補給できるというメリットの反面、

砂糖が多く含まれており、過剰摂取により虫歯になるリスクが高くなるというデメリットもあります。

スポーツドリンクに含まれている糖の量は、500mlあたり角砂糖5個分に相当するともいわれています。。。!

コーヒーを飲む時にも、5個以上の角砂糖は入れませんよね。

これだけ糖がたくさん入っているものを運動のたびに飲んでしまうと、必然的に虫歯になりやすくなってしまいます。

しかし、夏の水分補給は欠かせないものです。

どうしても水分補給をスポーツドリンクで補いたい方は、タイミングや量など、上手く摂取していくことが大切です。

しっかりと対策をすれば、スポーツドリンクで水分補給をしても虫歯になる確立を下げることができますので、いくつかご紹介します!

スポーツドリンクを飲んだ後は口をすすぐ!

スポーツドリンクは酸性の値を示すPH数が胃酸より高く、歯のエナメル質を溶かしてしまいます。

溶かすと言っても、すぐに溶けるわけではありませんが、エナメル質を溶かさないための対策としては、スポーツドリンクを飲んだらすぐにお水で口をゆすぐことです。

水を飲むことも、効果的です。

ベストは歯磨きです

量を抑える

スポーツをされる方は、練習内容や強度、時間や環境、気象状況に合わせてのみわけましょう。

夏のとても暑い日で、体力の消耗の激しい時はスポーツドリンクを飲むべきで、涼しい時や短時間の運動であれば、水やお茶を飲めると良いです。

ここまでで、スポーツドリンクは良くないもの!のようなお話をしてしまいましたがそうではありません。

虫歯が怖いからと、激しい運動中に水やお茶だけを飲んでいると電解質不足になり頭がボーッとしてしまうこともあります。体調が悪くなってしまえば元も子もありません。

大切なのは上手な取り入れ方です!

飲むごとに水を飲んだりと、きちんと対策していれば、夏場の熱中症対策になります。

この夏は猛暑と言われているので、皆様体調にはくれぐれも気をつけて、スポーツドリンクを上手に活用していきましょう^_^