歯科衛生士の華山です。
さて、歯磨剤の4回目です。
今回は美白の歯磨剤についてです。
店頭でよく見かける「ホワイトニング」という歯磨剤。
「ホワイトニング」と言われれば、歯を白くする、と思いますよね。
ところが、歯科でいう「ホワイトニング」と日本の歯磨剤の「ホワイトニング」は違うのです。
歯科でいう「ホワイトニング」は「漂白」で、薬剤を使ってブリージングすることです。
日本の歯磨剤の「ホワイトニング」は研磨剤を使って「歯の表面についている着色(ステイン、外来色素)を取る」ことを目的としています。
ここでは「漂白」との違いを表現するために「美白」と表現します。
上記で述べたように、美白の歯磨剤は外から付着したステイン(色素)を、化学的に剥がし、浮き上がらせ、さらに微粒子の研磨剤で歯の表面を綺麗にします。
【ステイン除去】
・ポリリン酸ナトリウム
・ピロリン酸ナトリウム
歯の表面からステインをはがします。また歯石沈着を予防します。
・PEG(ポリエチレングリコール)
マクロゴールと記載されていることもあります。タバコのヤニを溶解します。低濃度の場合では浸潤剤としても使用されます。
【歯質強化剤】
・フッ化ナトリウム
・モノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)
【清掃剤】
・無水ケイ酸(シリカ)
・水酸化アルミニウム
・リン酸水素カルシウム
・炭酸カルシウム
いわゆる研磨剤です。昔と違い研磨剤で歯の表面が傷つきにくくなっています。
しかし、もし差し歯などで白いものを詰めたりかぶせたりしている場合、研磨剤を使い続けるとセラミックのツヤを消してしまうことがあります。
・ゼオライト
清掃助剤としてステインの吸着目的で使用されています。
ここまで、4つの歯磨剤をご紹介させていただきました。
次回は最終回、口臭対策のための歯磨剤のお話です。
今のあなたにあった歯磨剤はなんでしょうね?
自分に合ったセルフケアを探してみませんか?
私たちは、その手伝いができます。
みなさんの建口が保たれますように。