こんにちは。世田谷通りデンタルオフィス松陰神社前、歯科衛生士の華山です。
さて、前回はむし歯予防の歯磨剤についておはなしさせていただきました。
第2回目は歯周病予防の歯磨剤のお話です。
歯周病の原因となる歯周病菌に対する殺菌作用、そして過剰な炎症反応を抑える消炎作用が重要です。また歯肉からの出血、炎症症状を改善する薬剤もあります。
歯周病菌の薬用成分には、以下の物があります。
【殺菌剤(浮遊菌、表層菌)】
・塩化セチルビリジニウム(CPC)
・塩酸クロルヘキシジン
・塩化ベンゼトニウム
など
【殺菌剤(バイオフィルム内菌)】
・イソプロピルメチルフェノール(IPMP)
・トリクロサン
【消炎剤】
・アミノカプロン酸
・グリチルリチン酸
・塩化リゾチーム
・サリチル酸メチル
・シネオール
【血流促進剤】
・酢酸dl-α-トコフェロール(ビタミンE)
【止血剤】
・トラネキサム酸
【細胞賦活剤】
・塩酸ピリドキシン(ビタミンB6)
【収斂剤】
・アラントイン
・塩化ナトリウム
また、天然由来の成分にも歯周病菌に対して強い働きをするものもあります。ハーブティーなどにも使われるカミツレ(カモミール)などは殺菌だけでなく歯周病に有効な成分が多く、収斂作用としてはカテキンやヒノキチオールなどがあります。またプロポリスも抗菌効果、消炎効果があります。
むし歯予防の歯磨剤同様、これらの薬用成分が全部入っているわけではありません。成分の濃度も商品によって変わります。
ご自分の歯肉の状態に合わせて選ぶと良いでしょう。
一見、健康そうに見える歯肉ですが、本当に健康ですか?歯周病は知らない間に進行します。
定期健診は、歯肉の状態を把握でき、セルフケアを確認することができます。
あなたにあったセルフケア、してますか?
第3回目は知覚過敏の歯磨剤についてお話しします。
皆さんの健口が保たれますように。