こんにちは。世田谷通りデンタルオフィス松陰神社前の壱岐です!
以前のブログにていかに歯の神経を守るのが大事かというお話をさせて頂きました。ここでは深い虫歯に対する新しい治療方法についてお話致します。
上の絵は虫歯の進行度と、治療法について分かりやすく説明したものです。ここで注目して欲しいのはC3というところです!説明を読んでみると
『歯の神経まで達した虫歯』で、痛みがでたり、深刻な事態であり、急いで治療する必要があると書いてあります。
そして治療法は『虫歯と神経を除去したのち』根っこの治療を行うと書いてあります。
従来の治療の場合はまさにこの通りで、現在でもほぼすべてのドクターが行っている治療法です。
しかし、上記にもあるように神経を取らなくてはいけません。前のブログにも載せた通り歯の神経を取ってしまうと歯の寿命は一気に短くなってしまいます。
ここで必要になって来るのが今回のテーマである『神経を守る治療(パルプキャッピング)』です。
この治療は上の絵にあったような深い虫歯があった場合に虫歯と、細菌に侵された神経のみを除去し、歯の中に残った神経を保護して機能を守る治療法です。
パルプキャッピングの手順
1、歯に唾液などの感染物が入らない環境を作る
2、完全に虫歯と感染物を取り切る
3、カルシウムのお薬でその部位を封鎖する
4、さらに周りから汚れが入らないように完全に封鎖する
⇨2ヶ月〜3ヶ月様子をみる。
5、神経と薬の間に新しい歯の組織が再生されたのを確認する
6、最終的な被せ物、詰め物を入れていく
これで歯の神経は取らずに守られます。少し治療時間は長く感じるかも知れませんが歯の神経は一回取ってしまったら2度と戻ってこない組織なので、自分の歯で一生噛みたいとお考えの方には有効な治療法ではないかと思います。
論文のデータでは成功率はだいたい80パーセントくらいと言われています。ただ、もしうまく保存出来なかったとしても通常の根っ子の治療に以降するだけですので受け入れやすいのではないでしょうか?
アメリカではこのパルプキャッピングのみを専門とするドクターもいるくらい高い技術を必要とする治療法ですのであまり日本ではまだ行っている歯科医が少ないのが現状かと思います。
歯の神経を守り、一生自分の歯で噛みたいとお考えの方は是非一度ご相談下さい。