摂食・嚥下⑤

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こんにちは。

歯科衛生士の華山です。

今日は「ご飯を飲み込む(摂食嚥下せっしょくえんげ)」メカニズムについて最終回第5弾です。

液体や食品を指示に合わせて嚥下(えんげ、飲み込むこと)したり咀嚼(そしゃく、噛むこと)後に意識して嚥下する「摂食嚥下の過程」を5期に分けて考えます。

①先行期

②準備期

③口腔期

④咽頭期

⑤食道期

今回は最終期⑤の食道期についてのお話です。

食道期では、食物を食道の蠕動運動(ぜんどううんどう)と食塊の重力によって胃へと送ります。食道入り口の筋肉が収縮し、逆流しないよう入り口を塞ぎます。自分でコントロールする事は出来ません。

食道期に問題が起きると、逆流や停滞が生じたり、逆流物の誤嚥、通過障害がみられます。④の咽頭期に問題がなくても、痰のからみが消えない、食後のげっぷやむせがみられることが多くあります。

胸のつかえ感、胸焼け、逆流感がある場合は消化器内科などの専門医の受診をお勧めします。

ご飯を食べて飲み込むまでに私たちは沢山の運動をしています。これは赤ちゃんの時に学習して、無意識にできるようになったわけです。美味しく食事をすることは私達の人生の中で大きな役割を持っています。

「生涯、ご自分の歯で美味しく食事する。」

そのためにはよく噛めて、唾液がしっかり出て、舌運動が出来ること、唇の力があり、物をこぼさずに食べられること。

全ては健康へと繋がるのです。

 

次回は誤嚥性肺炎を防ぐ運動についてお話しします。

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